34. アクタの制御（visibility） – blog｜メディア情報研究室｜村上真研究室

目的

ここまではゲームのシーンの構成要素をオブジェクトと呼んだ．ゲームではプレイヤーがこれらのオブジェクトをインタラクティブに操作することが可能となる．ここからはオブジェクトのことをアクタと呼び，アクタをブループリントによって制御する方法を学ぶ．ここではvisibilityの制御方法を学ぶ．

説明

ポイントライトを点ける

ここでは，ゲームをプレイすると5秒後にポイントライトが点くという例を通してアクタのvisibilityの制御方法を説明する．

ポイントライトを作成する

ポイントライトの点灯・消灯を制御するには，ポイントライトをステーショナリーにする必要がある．また，最初消えている状態にするには，以下のようにポイントライトを作成すればよい．

ポイントライト（ここではPointLightという名前とする）を作成する．
詳細パネルのトランスフォームでPointLightをステイショナリーにする．
詳細パネルのRenderingのVisibleのチェックを外し，PointLightが最初消えている状態にする．

ポイントライトのリファレンスを作成する

アクタをブループリントから制御するには，レベルブループリントエディタでアクタのリファレンスを作成する必要がある．PointLightという名前のポイントライトのリファレンスを作成するには以下のようにすればよい．

ビューポート（あるいはアウトライナ）でPointLightを選択する．
レベルブループリントエディタを開く．
イベントグラフの空白部分を右クリックする．
「状況に合わせた表示」にチェックをつける
「PointLightのリファレンスを作成」を選択する．
イベントグラフにPointLightのリファレンスであるPointLightノードができる．

開始5秒後にポイントライトを点ける

ゲームをプレイすると5秒後にポイントライトが点くようにするには，以下のようにすればよい．

イベントグラフの空白部分を右クリックする．
「状況に合わせた表示」のチェックを外す．
SetVisibilityノードを作成する．
PointLightノードの変数出力ピンをSetVisibilityノードの変数入力ピン「ターゲット」に繋ぐ．
消灯している状態から点灯している状態にするには，SetVisibilityノードの変数入力ピンNew Visibilityにチェックをつける．
イベントBeginPlayノードとDelayノードを作成し，SetVisibilityノードの実行入力ピンに繋ぐ．

部屋に出入りするイベントを取得する

ここでは，部屋に入るとポイントライトが点くという例を通して，ある空間に出入りするとイベントが発生するようにする方法を説明する．

部屋とトリガーボリュームを作成する

トリガーボリュームとは，その空間に入ったり出たりするイベントをトリガーとして処理を記述するときに使用する．トリガーボリュームの作り方や操作方法はブロッキングボリュームやキル Z ボリュームと同じである．ここでは，作成した部屋と同じ大きさのトリガーボリューム（TriggerVolumeという名前とする）を同じ位置に配置すればよい．

部屋に出入りするイベントを取得する

ビューポート（あるいはアウトライナ）でTriggerVolumeを選択する．
レベルブループリントエディタを開く．
イベントグラフの空白部分を右クリックする．
「状況に合わせた表示」にチェックをつける
「TriggerVolume1にイベントを追加」を選択する．
部屋に入るイベントを取得する場合
- 「コリジョン」の「On Actor Begin Overlap」を選択する．
- OnActorBeginOverlap(TriggerVolume)ノードができる．
部屋から出るイベントを取得する場合
- 「コリジョン」の「On Actor End Overlap」を選択する）
- OnActorEndOverlap(TriggerVolume)ノードができる．